ダブル不倫のリスク!!高額な慰謝料の可能性とは

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夫婦が離婚する場合、その離婚理由として非常に多いのが「不倫」です。
不倫は法律上の不貞行為に当たるため、離婚を認められる要因になりますし、慰謝料を請求することも可能です。

ただ、不倫における慰謝料というのは、不倫によって受けた精神的苦痛に対する損害賠償であるため、不倫の事実の証明が必要になります。
証拠もないのに『不倫をしたはずだから慰謝料をよこせ』と要求しても、裁判所は認めません。

不倫の成立要因

不倫が成立するには以下の2つの要件を満たしていなければなりません。
1.相手が既婚者であることを認識していた。
2.肉体関係があった。

まず、相手が既婚者であることを認識していなかった場合は単なる男女の恋愛でしかなく、法律が介入することではありません。
また、仮に既婚者であることを知っていたとしても肉体関係が無い場合は法律上の不貞行為とはならず、慰謝料を取ることはできません。
従って、デートをしたとか、キスをしていたでは慰謝料は請求できません。

不倫の認定要因(夫の不倫の場合)

不倫と認定されることには以下などがあります。
1.夫と相手の女性がラブホテルに入って長時間出てこない。
2.度々女性の家に行って滞在している。
3.旅行に行って同室に宿泊した。
4.メールやLINEに、「またしたい」だとか、「二人きりになりたい」などの文言がある。

また、相手の女性が夫を既婚者と認識していた証明には以下のことが挙げられます。
1.夫婦の結婚式や夫婦が同席していた会合などに出席していた。
2.勤務先で上司と部下、同僚の関係である(同じ会社で働いていて、既婚者とは知らなかったという言い訳は認められません)。
3.女性からのメールやLINEに『奥さん』の文言がある。

ただ、不倫の事実があったとしても証拠がないと、相手が否認すればそれまでです。
証拠として最も有効なのが写真です。

さらに、写真にホテルや店の看板、日時が写っていると効果的です。
その他、女性から来たメールのコピーやホテルの領収書、贈り物などの証拠を集めておくことが肝心です。

なお、不倫の場合は継続性が重要になるため、連続性の確認できる証拠でなければなりません。
ちなみに、不倫相手の家を盗撮したり、電話の内容を盗聴したりするのは犯罪行為であるため、裁判所は証拠として採用しません。

不倫の慰謝料の金額

慰謝料は法律の規定があるわけではなく、精神的苦痛の度合い、責任の大きさ、相手の支払い能力、婚姻期間、子どもの有無など、様々なことが考慮されるため、金額はケースバイケースとなります。
精神的苦痛に関しては病院に通った診断書があると、金額が高くなります。また、不倫の期間や経緯、程度などが金額に影響します。

なお、慰謝料はいくら請求しようと自由であり、500万円でも1,000万円でも相手が支払うと言えば受領できます。
ただし、裁判においては基本的に相手の資産や収入が金額のベースになっているため、法外な要求をしても無駄になります。
一般的なサラリーマンの場合、慰謝料の相場は100~300万円です。

夫への請求

不倫を原因とする離婚訴訟の場合は、不倫をした夫に対しても慰謝料を請求することができます。
なお、離婚を前提としない場合でも不貞行為に対する損害賠償を請求できますが、離婚をしない以上、離婚による精神的苦痛への損害賠償は請求できません。
従って、夫婦関係を継続する夫に対して訴訟を起こすことは非現実的です。

不倫相手への請求

当然、不倫相手の女性に対して慰謝料を請求できます。
あくまでも、結婚していると知って肉体関係を持ったことが必須条件です。

ただ、不倫相手と夫は不貞行為を共同でしているため、不貞に関する責任も共同で負うことになります(不真正連帯責任)
例えば、200万円の慰謝料が認められると、不倫相手と夫がそれぞれ200万円の支払いの責任を負います。
従って、仮に女性が300万円を支払うと、女性は夫に100万円を請求できます(求償権)。

不倫というのは既婚者と知りながら肉体関係を持つことであり、そこに愛情の有無や誘惑の有無は関係ありません。
不倫の事実があれば慰謝料の支払い義務が生じます。

ただ、夫が相手と肉体関係を持つ以前に夫婦関係が実質上破綻していた場合は、不倫が夫婦関係を破綻させたとは言えないため、慰謝料の支払い義務が軽くなります。

子供からの請求

妻ではなく、子供から慰謝料を請求することがありますが、判例では特段の事情がない限り、子供からの請求は認めていません。
その理由は、不倫によって子供への愛情や親子関係が無くなるわけではないため、ただちに子供が精神的苦痛を被ったとはならないからです。

ダブル不倫の慰謝料

ダブル不倫の場合は被害者が妻と女性の夫になります。
従って、慰謝料の請求は女性の夫もできることになります。
その場合、妻が200万円の慰謝料を請求したとしても、女性の夫も同じように300万円を請求してくると相殺されて、プラスマイナスゼロになります。請求する意味がないということです。

仮に、どちらかの夫婦の婚姻期間が圧倒的に長い場合や、夫か女性のどちらかに不倫に対する重大な帰責事由がある場合は、慰謝料に差のつくことがありますが、現実には非常に難しいのが実態です。

ダブル不倫の慰謝料には冷静な判断が必要

不倫は精神的な苦痛が非常に大きいものですが、慰謝料の請求に関しては感情におぼれずに、冷静な目で判断することが重要になります。
こちらの記事を参考にしながら信頼出来る弁護士の方に相談しましょう。